マーケターの種類一覧。マーケター職種の種類別詳細について

マーケターと一言に言っても、種類すなわち仕事内容は多様で、多数存在します。
「同じマーケティングなのに何が違うの?」
「自分がやりたい仕事はどのマーケター職に当てはまるの?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、マーケターの種類を掘り下げて詳しく解説します。マーケターとして役割拡張をしたい方、未経験から目指している方は、ぜひ参考にしてください。
マーケターとは?
マーケティング業務に従事する人をマーケターと呼びます。マーケティング業務とは「商品やサービスを売るための仕組みを作る」業務です。
仕事の内容は、プロセスで分類するとと大きく以下の4つに分けることができます。
- 市場調査・分析
- 商品・サービスの企画
- 営業企画・販売促進
- 広告・宣伝
全てのプロセスに関わることもあれば、部分的に携わる場合もあります。
マーケターの種類
マーケターの業務は幅広く、立場や専門の分野によって分類されています。
会社によって名称が異なる場合もありますが、一般的なマーケターの種類を8つご紹介します。
マーケティングリサーチャー
マーケティングリサーチャーとは、市場のリサーチに携わる職種です。
顧客が何を求めているのか、現在のトレンドは何かなどを把握することを目的にリサーチを行います。
リサーチの手法はさまざまですが、書面やオンラインによるアンケート・対面によるインタビューが代表的です。
競合企業の価格や機能、販売数の推計データをまとめることや、市場規模や今後の見込み、代替商品の存在などを調べるケースも含まれます。一般的にリサーチを代行する専門業者か新商品開発数の多い企業で存在するポジションです。
データアナリスト・データサイエンティスト
データアナリストとは、大量の統計データや調査データを分析する職種です。
データサイエンティストとデータアナリストは似た職種ですが、実業務が異なります。
データアナリストの業務は「大量のデータから必要なデータを収集すること」が主となりますが、データサイエンティストの業務は「データをどのように活用するか」が中心です。
どちらの職種も、データをもとにコンサルティングや施策立案まで行う場合があります。
マーケターではなく、エンジニア職種として分類されるケースもある点が特徴です。
専門の代理店かユーザー数の多いWEBサービス企業によく見られるポジションで、ECモールやゲームアプリ、求人サイトなどは代表格です。最近では他のマーケター職種が簡易なデータ分析まで行うケースも増え、専門家ではないデータ分析担当が増えています。
プロダクトマネージャー・ブランドマネージャー
プロダクトマネージャーとは、担当する「製品」のマーケティングに携わる職種です。
ブランドマネージャーも似た職種ですが、ブランドマネージャーは特定の「ブランド」のマーケティング(場合によりPL責任が伴う)を行うため、プロダクトマネージャーより担当範囲が広くなる場合があります。
どちらも、製品・ブランドの価値を高め売上の向上をはかるために、調査から商品開発・販促活動など広い工程に携わります。
こちらは一般消費財メーカーや高価な衣服メーカー、電子メーカーやSaaSベンダーなどでポジションを設けていることが多いでしょう。
マーケティングディレクター
マーケティングディレクターは、実行実務ではなくマーケティングの戦略検討、進捗管理を中心に行う職種です。
ディレクターが指す意味が上級職の場合もあれば、ディレクション(進行管理)を指す場合もあります。
施策実施にあたり、社内メンバーに限らず、外部の制作会社や運用会社のディレクションを行う場合もあります。
マーケティングの実務経験を積んだ後に、マーケティングディレクターになるというケースも多く、一方で代理店の場合は、営業職が役割拡張する形でディレクターとなる場合もあります。
ウェブマーケター・デジタルマーケター
ウェブマーケターとは、インターネットを用いたウェブマーケティングに携わる職種です。(多くはネット上のプロモーション施策を企画、計画、実行する役割です。)
具体的には、自社サイトへの訪問者を増やすSEOや、検索広告の運用などが挙げられます。
デジタルマーケターは、ウェブマーケターよりも携わる範囲が広くなります。
ウェブマーケターの範囲に加えて、メール・チャット・アプリなど、オンライン上のチャネル全てを活用してマーケティングを行います。(実際は曖昧に使われており、ウェブとデジタルの使い分けをしていないケースが多いです。)
昨今はデジタルマーケティングの中でも、SNSを利用した「SNSマーケティング」「インフルエンサーマーケティング」を専門とするマーケターも増えています。
CRMマーケター
CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略で、日本語では「顧客関係管理」「顧客関係性マネジメント」などと呼ばれます。
CRMマーケターは、顧客データを用いて顧客との良好な関係の構築や、関係維持のための施策検討・実施を行う職種です。
具体的には、定期購入通販の顧客に対し、満足度を高めたり、使用頻度を上げることで定期購入の解約率を下げるといった役割です。
顧客データを活用するため、データ分析力や顧客管理システムを扱うスキルが必要な職種です。
コンテンツマーケター
コンテンツマーケターとは、消費者に商品・サービスの価値や必要性を感じてもらえるようなコンテンツを提供する職種です。
コンテンツはテキスト・写真・動画などさまざまな種類があります。
コンテンツを企画して発信し、どのような効果があったのか測定するまでが業務となるため、効果分析に関しての知識も必要な職種です。
具体的な制作物で多いものは、オウンドメディア内で公開する記事、製品パンフレット、セミナー、事例集です。作る役割であるため、届ける役割のデジタルマーケターやCRMマーケターと協働するシーンが多いでしょう。
アカウントプランナー
アカウントプランナーとは、主に広告代理店に在籍して仕事をします。
広告主の要望に応じて、広告の戦略・施策を立案する職種です。会社により新規開拓営業やクロスセルを担うことも多いのが特徴です。
自社内の広告制作部署や制作や運用のパートナー企業、クライアントのマーケティング部や広報部など、幅広い方々と調整を行い仕事を進めるため、プロデューサーのような立場ともいえます。
マーケターとして働く方法
マーケターとして働きたいという方のために「どのような企業で働く選択肢があるのか」「マーケターになる方法」を整理します。
マーケターが活躍できる企業とは
マーケター職として社員で働く場合には、一般的に「事業会社」「支援会社」のどちらかで働くことになります。
事業会社は、自社で商品やサービスを製造・販売している会社です。
支援会社は、事業会社の商品やサービスが売れるように、支援を行います。
事業会社で働く場合には、自社の商品やサービスの売上げに直結する仕事ができ、同じ商品やサービスに長く関わることができる場合が多いです。
支援会社で働く場合には、複数社のマーケティングに関わることができるため、幅広い知識やスキルを身につけることができます。
どちらの企業で働くかによって業務内容や得られる経験に違いがあるため、自身がどのような仕事をしたいかにあわせて会社を選ぶのがおすすめです。
マーケターになる方法
マーケターになるにはいくつか方法がありますが、一般的な方法を3つご紹介します。
一つ目は、今勤めている会社の中でマーケター職への異動希望を出し、異動する方法です。社内で異動の公募をしていることもありますので、会社の制度を確認してみるのがよいでしょう。
今勤めている会社自体には満足していて転職はしたくないという場合には、異動する方法がおすすめです。
二つ目は、マーケター職として転職する方法です。
今勤めている会社では、異動の希望を出しても通らないという場合もあります。そのような場合は、思い切って転職するという手段もあります。
最後は、フリーランスのマーケターとして独立する方法です。
フリーランスの場合は自身で営業をし仕事を受注する必要があり、マーケターとして全く経験がない場合は急にフリーランスとして働くのは難易度が高いでしょう。
独立する前に、副業で小さな仕事から取り組んでみる、資格を取得する・スクールに通って学ぶ・自身のSNSを運用し実績を作る、といった方法で仕事を受注するためのアピール材料を用意しておくのがおすすめです。
興味関心に合わせてキャリアプランを考えよう
マーケターの種類とマーケターになる方法をご紹介しました。
マーケターの業務は非常に幅広く、どの業務を専門とするかによってマーケターにも種類があります。
自身の興味関心に合わせて、どのようなマーケターを目指すか検討してみてはいかがでしょうか。