マーケターに求められるスキルは?種類、資格、スキルアップ方法

「マーケターは何のスキルを身につけるべき?」
「マーケターがスキルを高めるにはどうすればいい?」

マーケティング業務を行なう上で、求められる知識やスキルの全体像を説明します。マーケターとして、転職が有利になる資格もおさえておきましょう。

そこで今回は

  • マーケターに必要なスキル
  • 転職が有利になる資格
  • マーケターのスキルアップ方法

についてご紹介します。

この記事を読めば、マーケターになるまでの道のりをつかんで、あなたが今、すべきことを明確にできるでしょう。

マーケターに必要なスキルとは

押さえておきたい基本的なスキル

マーケターに限定せず、ビジネスパーソンとしての土台となるスキルのお話です。マーケティング業務を円滑に遂行するためには、この土台が重要です。最低限押さえておきたい基本的なスキルからみていきましょう。

  • マーケティング用語の基礎知識
  • PCスキル、オフィスソフトスキル
  • Web制作スキル(または要望整理スキル)
  • 情報収集能力
  • コミュニケーション能力

マーケティングに関する用語は非常に数があります。マーケティング手法(場合によりセールス手法)の名称に加えて、おおよその特徴についておさえましょう。

Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフトは、一通り使いこなせるようにしておきましょう。最近はGoogle Docsを使用する企業も増えましたから、Spreadsheetの基本操作も大切です。

Web制作スキル(画像編集・HTML・CMS基本操作など)は、WEBマーケターであればある程度できることが望ましいスキルです。制作できずとも、制作部署と円滑なコミュニケーションが取れるよう、マーケティングサイドの要望を整理し、まとめる力を持ちましょう。

マーケターは社内外のパートナー企業、関係者とやり取りする必要があるため、コミュニケーション能力も欠かせません。

キャリアアップに必要なスキル

高い成果を出す、組織をマネジメントする、複数の役割を担うマーケターになるためには、以下のスキルを意識することが重要です。

  • 企画力
  • プレゼンテーション能力
  • データ分析力・思考力・判断力
  • マネジメント能力
  • 担当する業界の知識

身につけるには時間がかかりますが、企画力を養う必要があります。これはキャンペーン全体の企画を指す場合もあれば、小規模なセミナーや店頭ポスター一枚の場合もあるでしょう。いずれにしても、ゴールや優れた結果が出た状態を定め、そのゴールに対し理由を持って選択された企画を作る力が大切です。

(なぜその企画にしたのか?との問いに、良いと思ったからや思いついたからといった安直な回答にならず、全体を俯瞰し、考えられるいくつかのルート、企画の方向性を認識した上で、何かしらの採点方法で、企画を選ぶことが大切です。)

また、企画を実行するには、プレゼンテーションで決裁権者にGoをもらう必要があります。

これは社内でも、クライアントに対してでも言えることで、わかりやすいプレゼン資料と話し方が成功の鍵を握ります。

データ分析力は予算規模が拡大するにつれ、重要度が増すスキルです。論理的な思考力、高い判断力も当然重要ですが、その前段で仮説検証に必要なデータを定義し、どのような方法で収集し、どのような状態で優れた結果とするかをまとめる力が重要です。ここが正しく動いていれば、データドリブンな意思決定は易しい業務になるでしょう。

多機能をまとめる、外部パートナーの力を借りることが多いマーケティング業務においては、マネジメント能力は求められるシーンが多いでしょう。

担当商材の消費者について、競合についてを正確に、深く理解することがマーケティング効果を高める上で重要なことは言うまでもないでしょう。つまり、業界や業種、職種や地域などの知識を持つこと、より正しく言えば、必要な知識が分かり、短期に深い知識インプットをとれる能力が求められます。

業務スキル

業務で用いるスキルを一覧にすることを考えましたが、ここでは概要にとどめます。理由は今後も新しい媒体や手法が生まれては消えていくため、本質とズレると考えたためです。

調査、分析

顧客層、競合製品、社会環境など、マーケティングの戦略やコンセプトをまとめる前段で必要になる情報の収集やまとめ方、価値ある情報を抜き出す技術を指します。

媒体の特性、コスト感、出稿方法の知識

媒体により、若者へリーチできる、特定業界就労者のアクセスが多い、課長以上の役職者が多い、収入が高い層の比率が高いなど、違いがあります。また出稿ツールや入稿のお作法に違いがあることや、おおよそのクリック単価やコンバージョン単価の違いを抑えておくと施策案を考える際の引き出しになります。また施策を考える際に、費用と工数を同時に検討でき、具体的で実効性の高い企画作りに役立つでしょう。

文章作成、画像作成、動画作成

チラシ、広告文、メルマガ原稿、バナーなどプロモーションに必要なクリエイティブの作成スキルです。

改善施策の考え方、メジャーな手法、効果分析方法

LPOやEFO、レコメンドの効果改善など広く普及した手法に関する知識を持ちましょう。必ず改善手法と効果分析の設定はセットで身に着けるようにします。

転職が有利になる資格

転職する際、必須の資格はありません。

しかし、これからご紹介する資格を保有していれば、客観的にあなたの知識やスキルを示せるため、転職活動を有利に進められるはずです。

とはいえ、ミドル~ハイクラスのマーケターにとってはほぼ影響のない内容です。(マイナスになることはないが、有利になるほどの効果は見込めない)

未経験からマーケターを目指す人にとっては、経験や実績に代わるアピール材料となります。

一般的なマーケターにおすすめの資格とWebマーケターにおすすめの資格、それぞれについて詳しくみていきましょう。

一般的なマーケターにおすすめの資格

マーケティング・ビジネス実務検定®

マーケティング・ビジネス実務検定®とは、マーケティング実務に関する知識を総合的に判断するための検定試験です。

主催は国際実務マーケティング協会で、2005年1月に始まりました。

「マーケティング知識」・「マーケティング事例」の2分野から出題され、レベル別にC級(基礎)~B級〜A級(応用)があります。

試験は、年に4回、Webで実施。

マーケティング・ビジネス実務検定®の試験勉強を通して、マーケティング理論・マーケティング実務知識・時事情報・実務事例を学べます。

統計検定

統計検定は、統計に関する知識・活用力を評価するための資格です。

検定種別は10種類あり、それぞれ試験内容が異なります。

統計検定1級以外はパソコンを用いて受験する形式で、全国に試験会場が設けられています。

統計検定の資格を取得することにより、データに基づく客観的な判断力・科学的問題解決力を証明できるでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士とは、中小企業の経営課題について診断や助言を行なう資格者のことです。

ビジネスにおける広範囲の知識やスキルを身につけられる中小企業診断士試験は、合格率4%という難易度の高い国家試験です。経営やマーケティング業務全体を把握できるようになるため、マーケターを目指す人にとって役立つでしょう。

Webマーケターにおすすめの資格

ネットマーケティング検定

ネットマーケティング検定は、Webマーケティングの基本を学ぶ方向けの資格です。

広告・SEO・セキュリティ・Webサイトの構成・リサーチ・関連法規などを習得できます。

年に2回、在宅形式での受験です。実際の業務を想定した事例問題により、最適なマーケティング手法を選択できる人材を目指せるでしょう。

Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)

Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)は、Googleアナリティクスの習熟度をGoogleが公式に認定する民間資格です。

試験では、Google アナリティクスに関して、基礎から高度な知識まで問われます。

Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)の有効期間は合格してから12か月で、受験料は無料です。Googleアナリティクスを活用する企業が増えているため、資格保有者の需要は高まっています。

Webアナリスト検定®

Webアナリスト検定の主催者は、一般社団法人日本Web協会です。

Webアナリスト検定では、分析の具体的な方法・手順・考え方を習得できます。Google Analyticsをはじめとした分析ツールを使用したことがない人でも、安心して受講できるプログラムが魅力です。

対面とオンラインで実施している1日5時間の講座を受講し、80分のオンラインテストを受験すれば試験直後に合否がわかります。資格試験というよりは、短時間で集中的に取得できるため、マーケティング未経験者向けセミナーと位置づけて見るのが良いかと思います。

ウェブ解析士

ウェブ解析士は、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が実施している民間資格です。

学習内容は、ウェブ解析用語・指標の計算・分析手法などです。

資格は、ウェブ解析士・上級ウェブ解析士・ウェブ解析士マスターの3段階で構成されています。資格を取得するには、テキスト・講座(有料)で学習し、オンラインで受験しましょう。

上記のほかにも資格を列挙しますので、参考にしてみてください。

  • プレゼンテーション検定
  • コミュニケーション検定
  • Webリテラシー試験
  • Webクリエイター能力認定試験
  • Excel表計算処理技能認定試験
  • MBA(経営学修士)

マーケターのスキルアップ方法

マーケターのスキルを高める方法は、以下の方法が挙げられます。

  • 書籍
  • セミナーやイベント
  • インターネット(解説サイト、ブログ)
  • 働きながら実践経験を積む

学んだ知識を確実に身につけるには、これからご紹介する①〜③を習慣化させて、マーケターのスキルを高めましょう。

学んだ知識をアウトプットする

多くの人はインプットが過剰になっている傾向があり、インプットを行なうだけでは人間の脳は学んだ知識を記憶できませんし、何より実行力が育ちません。

インプットとアウトプットの比率は、「3:7」が理想です。

インプットの約2倍の時間をアウトプットに費やす意識を持ちましょう。

インプットが苦手な方は、業務中の「分からない」が発生するたびに、しっかり調べることを身につけましょう。言葉の意味、作業の方法、より良い工程など、気になることがあれば調べ、すぐに目の前の作業に生かしましょう。

日常生活にマーケター目線を取り入れる

日常生活には先輩マーケターが作成したコンテンツが溢れています。

テレビCMやWeb広告などを以下のように分析するだけでも勉強になるでしょう。

  • 「このCMの狙いは何だろう?」
  • 「このテレビショッピングはなぜかいつも気を取られる。どうやって消費者の目を向かせているのかな?」
  • 「この店舗が行列できるほどになったのはなぜ?」

普段からマーケター目線で、集客や宣伝の方法を分析することを習慣づけることが重要です。

データを分析して改善策に反映させる思考を身につける

マーケティングは、施策を実施したあとが重要です。結果を分析し、分析結果を根拠にして、改善策を考えていきます。そのため、客観的データを活用する思考力が必要です。

分析結果から得られる異常値への嗅覚や、伸びしろを感じ取る感覚は無意識下の過去データとの比較です。すぐに身につくものではないため、普段から意識してデータを前提とした思考を習慣化させることが重要です。

まとめ:マーケターに必要なスキルを身につけて転職活動を成功させよう

マーケターには、PCスキルやコミュニケーション能力などの基本的スキルに加えて、業務スキルも重要です。また、未経験からマーケターを目指す人にとっては、経験や実績に代わる資格取得も転職活動を有利に進められる手段となります。

学んだ知識を積極的にアウトプットし、日常生活にもマーケター目線を取り入れてみることが重要です。多くの企業から求められる人材になるためにも、伸ばすべきスキルを明確にできると良いでしょう。

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