グロースハッカーとマーケターの違いとは?

「グロースハッカーとマーケターの違いは何?」
「グロースハッカーの需要は高まっている?」
このような疑問を抱えていませんか?

グロースハッカーはマーケティング業界において新しい職種であるため、定義や役割を正しく把握している方は少ないようです。会社の成長に欠かせないグロースハッカーの存在は、日本国内でも今後より重要視されていくでしょう。
マーケターとの違いを理解して、グロースハッカーを目指すべきか考えてみるのも良いでしょう。
そこで今回はグロースハックと従来のマーケティングの5つの相違点について解説します。
この記事を読めば、グロースハッカーも含めたキャリア選択が可能となるでしょう。

グロースハッカーとは

グロースハッカーとは、Growth(成長)とhacker(技術的な知識から課題を解決する人)を組み合わせた造語です。

グロースハッカーという職種は、2010年に米Qualaroo社CEOのショーン・エリス氏が提唱しました。グロースハッカーは、製品・商品・サービスの設計や開発に携わり、検証・改善していきます。製品・商品・サービスを設計開発するエンジニア職とマーケターを足した職種ともいわれています。

グロースハッカーが起源となって生まれた言葉が「グロースハック」です。

米国の先進的企業は、グロースハックをもとにマーケティングを進めています。

市場競争が激化している近年においてグロースハックは、必要不可欠なマーケティング手法です。IT業界の新しい職種であるグロースハッカーは、日本でも需要が高まっています。

グロースハッカーとマーケターの関係性

グロースハッカーについて理解したところで、次はマーケターについてみていきましょう。

狭義のマーケターは、宣伝・PR活動など、すでに完成している製品やサービスを売り込む人を指し、広義のマーケターは商品やサービスの売れる仕組みを構築する人のことです。

対して、グロースハッカーは「プロダクトやサービス」に手を入れて、売れるように改善し成長させることです。

つまり、広義のマーケターの中に、狭義のマーケターやグロースハッカーが含まれると理解しましょう。

グロースハックと従来のマーケティングの5つの相違点

グロースハッカーとマーケターは平均的な特徴を比較すると、異なる点が存在します。

グロースハック業務を行なうグロースハッカー、マーケティング業務を行なうマーケターという点を踏まえ、5つの相違点を解説します。

目標やゴールの設定

グロースハックの目的は、多くの場合、急激な成長を設定します。この成長はユーザー数や単年売上の昨年対比などで表す場合が多いです。

このため、ダイナミックな変更や多岐に渡る変更、戦略的で新しい成長方法を見つけるなど、既存の延長線上を否定するような取り組みを求められる場合が多いでしょう。

マーケティングの目標は中長期のものから短期のものへブレイクダウンされる場合が多く、ブランディングや仕組化などの長い年月で効果を発揮するものが含まれやすい特徴があります。

その意味でも、マーケティングは効果計測の難易度が高い領域を取り扱う場合があり、(例:企業への好感度)一方のグロースハックは、デジタルで計測しやすい領域の効果計測が中心となりやすい特徴があります。

費用

グロースハックはサービス、製品、プロダクトへ手を入れることが中心となり、費用の中心は開発費や製造コストです。一方のマーケティングは開発費以外の項目として、広告媒体への支払い費用やクリエイティブ制作コスト、調査会社へ支払う費用が含まれます。

グロースハックは、変更単位の変化量・率を中心に計測することが重要となり、大規模な変更で高額の開発費用がかかる場合を除くと、CPAを強く意識することは少ないでしょう。

データ分析方法の特徴

目標の項目とも隣接する内容ですが、グロースハックはABテストを実施し、統計上の優位さを確かめる分析が中心です。小粒な改善活動を大量かつ高速で回し、優れた状態を目指す手法の場合にはなおさらです。

一般的に、ABそれぞれはテスト項目以外の条件を同一(または無作為に抽出)とし、比較が容易なテスト条件をとる場合が多いでしょう。

一方のマーケティングは、競合との比較や、ABテストがしづらい領域を含むため、調査方法や分析方法を都度考える場合が含まれます。

具体例を挙げると、サービス名の認知度を調査する場合です。指定の期間ごとに(半年ごと、1年ごと等)無作為に集めた方々へ、他社も含めた複数社のサービス名を提示し、各社の「知っている・知らない」を調べます。各回、同じサービス名を並べることで、その推移を調べる方法です。

このように、条件が異なる(調査回答が前回と異なる、期間が異なるなど)点は違いと言えるでしょう。

多角的視点

ビジネスには、虫の目・鳥の目・魚の目と呼ばれる視点の3原則があります。

グロースハッカーは顧客の視点、プロダクトを多様な視点から見る虫の目、マーケターは物事の全体を俯瞰する鳥の目が特に重要と言われます。

グロースハックはユーザーの利用方法や回遊導線を読み、マーケティングは市場や競合他社の動きなどを把握する広い視野が求められます。

コミュニケーション対象者

グロースハックは対カスタマー部門やエンジニアリング部門と積極的に情報交換、施策相談をします。製品やWebサイトを改善してユーザーの行動を促すためには、プロダクトサイドの協力が必要不可欠だからです。

マーケティングは、より広範な方々とコミュニケーションが求められます。エンジニアリング部門などに限定せず、ユーザーと密接に関わるカスタマーサービス部門や営業部門といったビジネスサイドとの連携も活発です。

まとめ

グロースハッカーはマーケター職種分類のひとつです。
アプリやSaaS企業の増加に伴い、日本国内でも需要が高まっているため、マーケターとの違いを理解することは重要です。
グロースハッカーという職種を通してマーケティング業界の最新動向を把握し、あなたの転職活動に役立てましょう。

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